こんにちは。ちょめも管理人のちょんめ(@chonme_jp)です。
皆さんは化粧品について調べていて「ECOCERT(エコサート)」という言葉を聞いたことはないでしょうか。
日本では、一定の基準を満たした有機農産物に対して「有機JAS」という認証をつけていますよね。
それと同じように、エコサートはフランスを本部とする国際有機認証機関で、オーガニックコスメの認証についても手掛けているんです。
今回はエコサートがどのようなものなのか、コスモスとはどこが違うのか、エコサート認証制度について調べてみました。
エコサート認証とは?
ECOCERT(エコサート)は、フランスのトゥールーズに本部がある国際有機認証機関のことです。
設立されたのは1991年のことで、現在では世界各地に拠点があり、農産物や加工食品をはじめ、化粧品、コットン等、様々な商品に対して有機認証を提供。
世界基準のオーガニック認証団体と言われており、環境・サステナブルな発展に意識が高い消費者や生産者にとっての指標となっています。
オーガニックコスメについても世界でいち早く独立認定機関として活動をはじめたそうで、世界54ヶ国で1,500社以上の企業・27,000以上の製品に対して認証実績を誇ります。
コスモス認証とは?
オーガニック認証を行っているのはエコサートだけではありません。
世界的なオーガニックブームを受けて、エコサート以外にも様々なオーガニック認証団体が生まれました。
その結果、市場には様々な認証を受けたオーガニックコスメがあふれるように……。
ヨーロッパ統一基準「COSMOS(コスモス)」
オーガニックコスメの品質を維持するために、ヨーロッパの5つの認証機関が合同で作ったのがCosmetic Organic Standard、通称「COSMOS(コスモス)」です。
エコサートでもこのコスモス基準を取り入れてオーガニックコスメの認証を行っており、現在では「ECOCERT」のロゴの下に「COSMOS ORGANIC」の文字入りの認証マークが使われています。
- COSMEBIO(コスメビオ)
- ECOCERT(エコサート)
- BDIH(ドイツ化粧品医薬品商工連盟)
- Soil Association (ソイル・アソシエーション/英国土壌協会)
- ICEA(イチェア)
コスモス基準の4つの原則
コスモス基準は、動物実験を行わない、遺伝子組み換え原料を使わないなどの様々な細かい規定がありますが、原則として下記の4つが挙げられています。
- 有機農業・生物多様性を尊重した原材料の使用を促進する。
- 循環可能な天然由来原料を使用し、環境を尊重する。
- 人間の健康と地球環境を大切にした加工・製造を行う。
- 「グリーンケミストリー※」の概念をに沿った商品開発を行う。
※原料の選択・製造・使用・廃棄までのすべての過程で、人間や環境への環境負荷を低減させるためのコンセプトと技術のこと。
コスモス認証は2種類ある
コスモス認証基準は、製品に含まれるオーガニック原料の配合割合によって「オーガニック認証(ORGANIC CISMETIC)」と「ナチュラル認証(NATURAL COSMETIC)」の2種類に分けられ、ナチュラル認証よりも、オーガニック認証の方がより厳しい基準となっています。
COSMOS ORGANIC(コスモス オーガニック認証)
- 完成品の95%~100%が天然由来原料であること。
- 植物原料(オイル・抽出物・バターなど)の95%~100%が有機農法・遺伝子組み換えていない農法によって作られた原料であること。
- 完成品の最低20%は有機農法によって作られた原料であること。
※洗い流す製品(シャンプー、リンス、コンディショナーなど)は例外あり。 - ヨーロッパ基準で定められている原料以外が使用不可。
- 植物原料以外の成分は、完成品の5%未満。
- すべての成分・原料は環境に影響を与えない生分解性のものであること。
COSMOS NATURAL(コスモス ナチュラル認証)
- 全ての原料は、精査された自然由来の原料であること。
- オーガニック原料の最小必要含有量はなし。
- ヨーロッパ基準で定められている原料以外が使用不可。
- 植物原料以外の成分の使用は内容量の5%以下。
- すべての成分・原料は環境に影響を与えない生分解性のものであること。
- コスモスはエコサートを含むヨーロッパの認証機関が合同で策定した基準。
- コスモス基準は「ナチュラル認証」とより厳しい「オーガニック認証」に分かれる。
- エコサートもコスモス基準をもとに認証を行っている。
まとめ
ECOCERT(エコサート)とは?
エコサートは認証機関の名前。
エコサートから認証されると「エコサート認証マーク」をつけることができます。
COSMOS(コスモス)とは?
- コスモスはエコサートを含むヨーロッパの認証機関が合同で策定した基準。
- コスモス基準は「ナチュラル認証」とより厳しい「オーガニック認証」に分かれる。
- エコサートもコスモス基準をもとに認証を行っている。
“エコサート・ジャパン”,<https://ecocert.co.jp/>2021年4月18日アクセス.
“COSMOS Trust in organic and natural cosmetics”,<https://www.cosmos-standard.org/about-the-cosmos-standard>2021年4月18日アクセス.
“オーガニック世界統一基準、COSMOS(コスモス)認証とは?|amasia”,<https://journal.amasiastore.jp/certifiedmark/cosmos/>2021年4月18日アクセス.
“世界のオーガニックコスメ認証制度の現状|日本オーガニックコスメ協会”,<http://joca.jp/oc/?page_id=467>2021年4月18日アクセス.